自動車の歴史

発明の才に掻き立てられた人間によって、1780年頃に蒸気エンジンが開発されました。1800年以降に登場した蒸気機関車や蒸気船は次第に人間に代わって動くようになりましたー永久不変かのように。そして1830年頃に産業革命がおとずれ、すべてにおいての社会の価値観が変わりました。

そしてドイツがガソリンエンジンを開発しました。
 

ダイムラーとベンツかそれぞれ独自にガソリンエンジンを開発しました。ベンツは1882年に自社のガソリンエンジンを開発し、1885年に三輪自動車に搭載されました。ダイムラーも同じく1882年に自社のエンジンを開発し、1886年馬車のエンジンに相当する部分(馬)をエンジンに置き換える発想で4輪のガソリン車に搭載しました。

ベンツが三輪車の次に45台の数量限定で最初の四輪車を手がけたのは1893年以降のことでした。1897年にはダイムラーが開発後数年に渡って自動車の原型にもなったとされる、世界初のタクシーメーター付きガソリン車を製造しました。

エンジンの発明から、実際に自動車が走るまで10年以上もの歳月がかかりました

1886年 ダイムラー 世界初の4輪車(
エンジン付き馬車)

 

フランス人 —静かさへの追求—
 

1882年の小冊子には、老舗自動車メーカーであるPanhard & Levassor(パナール・ルヴァッソール)についてよく取り上げられていました。エンジン開発の本家であるダイムラーでは鋼管シャーシの四輪自動車開発を開始しており、これに刺激されたパナール社も1888年に初めてガソリン自動車を開発し、市場での成功を収めました。1891年には3ヶ月のうちに5台の自動車が製造されました。1896年、パナール社はオイルを満たしたケースにギアセットを納める「密閉型ギアボックス」を備えたトランスミッションを実用化し、 4気筒エンジンを搭載した自動車で1895年に往復1175kmにも及ぶパリのボルドーレースでしての勝利をおさめ、自動車技術史上に残る重要な発明を成し遂げました。

未だ現存する最も歴史のあるブランドの一つであるPeugeot(プジョー)は、1891年に創業されました。フランスの大手自動車製造会社、Renault(ルノー)は1898年に設立され、続いて1919年に同じく大手の自動車製造会社であるCitroën(シトロエン)が設立しました。


1896年 パナール社 電気自動車


1907年 プジョー Tonneau VCI
1912年 ドライエ Coupé Landaulet

イギリス
イギリスで初めての自動車(電気自動車)は1902年にパナール社によって輸入されました。なぜ電気自動車であったかというと、この頃のイギリスではガソリン車が禁止されていたからです。そして1906年、ロールス・ロイスが初めてイギリス製の自動車を製造しました。

1895年チャールズとフランクのDureaデュリア兄弟がアメリカで初めての自動車製造会社を創業しました。その後1903年にはHenry Ford(ヘンリー・フォード)が自動車会社を創設し、1909年には当時絶大な人気を誇ったフォード社製品:T型フォード(モデルT)を生産しました。製造過程にベルトコンベアを導入し、拡大した大衆の需要に対してマスプロダクションを可能にしたフォード生産方式は世界中からの注目を集め、多くの企業がフォードの手法に倣って大衆車量産に邁進することになりました。

イタリア ー自動車のパイオニアの国ー
1854年に登場したボロジノのランドー型自動車が、トリノで過去120年内に生産されたほとんどの自動車の中で一番最初に自動車化された馬車といわれています。水平単気筒エンジンを搭載したベルナルディの三輪自動車はFiat (フィアット)誕生よりもはるか以前に道路を走っていました。1899年にフィアットが自社モデルの自動車:ヴィクトリアを生産しました。同年にBrinelleiとStuchiが、最高速度45km/hを達成した4輪ガソリン自動車で世界を驚かせました。そして1902年以降にはトリノの街に自動車製造業者が次々と現れました。それらのすべてをリストアップするのには、このウェブサイトのスペースでは足りない程にもなります。1896年から1926年の間にはトリノに23もの大手自動車製造会社が誕生しました